
editor.O
友愛の人と呼ばれ、
眼差しの人と呼ばれ、
作家の魂のアンカーと呼ばれ、
最後の無頼派と呼ばれた編集者
河出書房新社の元文藝編集長 長田洋一(おさだ よういち)
1979年から2002年までの長田洋一の出版史と
2003年から現在まで。
長田洋一の本に係る活動を伝えながら、一貫して貫かれた
長田洋一の「本」を愛した姿を追ったドキュメンタリー。
ドキュメンタリー映画 editor.O
世に出でし文人指にあまるさへ誇ることなし酒よりほかに 中川昭「百代」より
監督 川口ひろ子
制作 信州の老編集者「本の寺子屋と係る」制作委員会/ナレーション 高瀬がぶん・熊井貴子/音楽 吉本直紀
出演 長田洋一・福島泰樹・正津勉・佐藤直子・高橋博・山口泉・窪島誠一郎・上條史生・中野友美
◆上映会のお知らせ◆
会 場:アーティストカフェ福岡・ギャラリースペース
福岡市中央区城内2-5
日 時:2025年7月19日(土)17:00~
2025年7月20日(日)16:00~【監督トークイベント実施】
人 数:30名
入場料:一般1500円、学生1000円(パンフレット別途販売)
同会場で7/17~22に開催される梁瀬晃希さんの展覧会「生き纏う 循環」とのコラボ企画。
展覧会は入場無料、上映会のみ有料です。
「生き纏う|循環」公式Instagram https://www.instagram.com/iki_matou
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会 場:長崎県美術館 2階ホール
長崎市出島町2-1
日 時:2025年7月21日(月・祝)
15:00~17:30(14:30開場)【監督トークイベント実施】
入場料:1,000円(高校生以下無料)
問い合わせ先/上映会主宰:森詩央里建築アトリエ 090-1921-3740
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会 場:シネマノヴェチェント
横浜市西区中央2-1-8 岩崎ビル2F 045-548-8712
https://cinema1900.wixsite.com/home
アクセス 京浜急行線戸部駅 徒歩10分・相鉄線西横浜駅 徒歩10分
日 時:2025年9月6日(土)・7日(日) 12:10~
2025年9月8日(月)~9月12日(金)18:10~
〔9日(火)は休館日〕
料 金:1,500円(一律) 【監督トークなし】
◆ ◆ ◆
2025年5月の横浜シネマ ジャック&ベティで行われた
アフタートークの動画をご覧ください。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLPyY7XYrt3IelY_tuBjrKTOhR-H6hY-4M
editor.O 予告編
「editor.O」パンフレット 上映会場で販売中(1部500円)
長田洋一
1944年、大邱(てぐ)に生まれる。
1945年、母と引揚げ船で松江入港直前に撃沈。
同年8月に敗戦。
父親が台湾から帰国し、復職に伴って家族は転勤により、国内を転々とする。
虚弱であったため、本に親しんだ。
1960年安保に16歳。国会前のデモには長田と同様に多くの高校生も参加していた。
17歳、長い入院生活の後、結核性腎臓病のため右腎臓摘出。
早稲田闘争の大学生時代に、色川大吉と出逢う。
文学から民俗学、歴史学、文化人類学へと視野が広がり、大学時代から始まる長い放浪生活を送る。
長田はかねてから誘われていた河出書房新社に、文芸誌「文藝」担当者として入社する、34歳だった。
長田は、戦後生まれの新しい書き手たちを育て、戦中、戦後派の書き手を励まし続けた。
2002年、体力の限界に達し退社。安曇野へ居を移し、治療生活が始まる。
2012年、塩尻市立図書館で「本の寺子屋」始まる。
人工透析の生活に入ってから、17年がたっている。
中上健次と立松和平、辻井喬も、松下竜一も他界している。
川口ひろ子監督 コメント
長田洋一は俵万智「サラダ記念日」、中上健次「千年の愉楽」、立松和平「遠雷」を世に送り出す一方、文芸誌「文藝」編集社としては、当時考えられないジャンルを超えてノンフィクションを大切にしました。松下竜一の仕事を助け、「松下竜一 その仕事」全30巻等を生み出します。また優れた作品が管理費節約のため断裁されていくのを悼み、多くの個人著作集を作ります。当時見えていた読者が見えなくなり始めた出版界は、大きく指針を経済に切り替えます。
その中での長田洋一は経済と使命との狭間に戦い続けました。
幼少期の結核が元で17歳で片方の腎臓を摘出した長田は、度重なる病により2002年退社。東京と安曇野を行き来しての治療生活に区切りをつけて、安曇野に居を移します。長野の出版社の仕事に係る傍ら、「長田ゼミ」「哲学カフェ」を開催します。塩尻市立図書館創設の目玉企画「本の寺子屋」をプロデュース。
中央から地方へ文化と出版の架け橋を作りながら、地方から発信することを次の視野に持つことになります。
長田は1944年生まれ、現在79歳。この映画は、ひとつの出版史としてみることもできます。同時代を生きた人には共感する部分が多いかもしれません。また、地方と中央を考える手がかりになるかもしれません。経済と心の豊かさの均衡が激しく問われている今、長田の姿が細やかな灯となってくれることを願っています。
問い合わせ : editor.O制作委員会事務局 documentary.editor.o@gmail.com